良質なカカオを求めて|インドネシアへ
グループ紹介
2020年10月30日
【プレスキル ショコラトリー の小抜シェフによる記事を配信いたします】
カカオからショコラへ、ビーントゥバーの製造販売をおこなうのは
吉祥寺に本店を構えるプレスキル ショコラトリー 。
素材に対して強いこだわりをもつ、小抜知博シェフによる記事を
これから不定期にて、配信スタートいたします。
一粒のショコラに包まれたバックストーリーを感じていただければと思います。
これから、ショコラティエ小抜の目線でチョコレートのことを文章にして皆さんにお伝えできればと思います。
はじめての今回は「カカオについて」
インドネシア・エンレカンのカカオ農園へカカオの買い付けに行った時のことを写真と共にお話させていただきます。
カカオが育つ条件は赤道を挟んで南北緯20度のカカオベルトと呼ばれる地帯で50ヶ国以上で栽培されています。
栽培環境は、温度は18~32℃、年間降水量1500ml~2000㎜、標高0~1000mという高温多湿の限られた条件下で育ちます。
比較的日本からは近いインドネシアですが、インドネシアのカカオ農園までの道のりはとても大変でした。
まず羽田空港からインドネシア・マカッサル空港までジャカルタを経由して13時間。
そこから舗装されていない道を車で9時間。
ようやくカカオ農園に到着。
そこは山脈と大地が果てしなく広がる地でした。
カカオ農園のすぐそばではバナナの木や田園風景もあります。
このカカオ農園を管理するのはカカオをつくり続けて30年のサハルディン氏。
サハルディン氏の農園は衛生環境、機材整備などを徹底しており、モノづくりへのこだわりを感じさせられます。
カカオの栽培と生育は基本的に農作物と同じです。木が育ち、花がなり、受粉をして実をつけます。そしてこの育つ環境、土壌(テロワール)、品種により様々な違いが生まれます。
カカオにはクリオロ、フォラステロ種など様々な種類がありますが、エンレカンではその2つの交配種トリニタリオ種を栽培しておりフルーティーでありナッツ感を持ち合わせています。もちろん、同じトリニタリオ種でも様々な味わいがあるのでテロワールや、その後の発酵や焙煎で違う表情が出てきます。
カカオの収穫から輸出までは以下のような流れで手が施されます。
◾️収穫
カカオポッド(実)の状態を1つずつ見ながら行います。
カカオを手に持ちナタで割り、中身のカカオ豆をカカオパルプ(カカオ豆の周りについている白い果肉)ごと集めて木箱に入れます。
◾️発酵
バナナの葉を使います。
葉に付着している自然界の微生物、菌を利用しカカオを発酵させます。
日数は5日程度で、この発酵プロセスが味に直接影響します。
◾️乾燥
発酵がおわったら乾燥作業をし、カカオの水分量60%を約7%になるまで乾燥させます。
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ここまでを経てようやく輸出準備に入ります。
そして日本にきたカカオは、まず、
不純物やカカオ豆の状態を選別し焙煎
↓
摩砕
↓
テンパリングをします。
カカオはこのような長い時間をかけようやくチョコレートへと姿を変えるのです。
日本にきたカカオがチョコレートになるまでは、また改めて記事にして紹介させていただければと思います。
カカオ農園で原料となるカカオを丁寧に管理し育てること。
美味しいチョコレートをつくる第一歩について本日は皆さまにお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回記事もよろしくお願いします。
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◾️Tomohiro Onuki
◾️吉祥寺 本店
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